失業してしまったら健康保険はどうなるの?

● 離職後に困らないために健康保険の基礎知識も持っておきましょう

健康保険はどうなるの?

【国民健康保険に加入か任意継続か】

企業において雇用されている人間は組合健康保険(組合健保)がその企業にある場合は組合健保に、企業に組合健保がない場合でも政府管掌健康保険(政管健保)に加入していることになりますが、勤めていた会社を退職したらそれらの健康保険からは脱退ということになります。日本は「国民皆保険」として原則、全国民が健康保険に加入しなければいけないので勤めていた会社の健康保険から脱退した場合は「国民健康保険」に加入しなければならないのです。

ところが、退職後でも会社の健康保険を引き継げる「任意継続」という制度があります。ただし、この任意継続は最長2年間の期限があり、しかも会社が負担してくれていた保険料も個人が負担しなければならないので、実質的な金銭負担は給料からの天引き額の2倍ということになります。しかし、基本的には雇用されていた時の保障内容がそのまま2年間引き継げるので、会社の組合健保が特別に保障が厚い場合(政管健保との大きな違いはない場合が多い)は、任意継続するメリットはあるかと思います。

一方、「国民健康保険」の保険料は計算方法は少しややこしいですが、前年の所得に応じて算出されるので「任意継続」の場合と「国民健康保険」の保険料を比べて安い方を選んでおくのも失業者としてはメリットがあると思います。保険料を比べると「任意継続」の場合であっても前年の所得に応じて計算されることに変わりはないので、極端な違いはないと思います。

詳しくはここでは説明しませんので、「任意継続」は会社の担当者に、「国民健康保険」は市役所などに手続きのことなどと併せて聞いてみるとよいでしょう。

 

【家族の扶養に入る】

もう一つの手は「家族の扶養に入る」ことです。これが失業者の保険料負担が「0円!」という一番お金のかからない手段だと思います。ただし、雇用保険を受給中であったら扶養には入れないことや、扶養に入るには収入などの制限があったりと、条件もありますので詳しくは家族に会社の担当部署に相談してもらうなどして扶養に入れてもらえるのかを調べなければ、必ずしも家族の扶養に入れる訳ではないので注意が必用です。

 

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